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Webディレクターの立ち位置と仕事の効率化について

カテゴリー:Web制作者コラム
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ディレクター
私は、基本的にWebデザイナーとして現場でガリガリ作成するタイプなのですが、Webディレクターとしての経験もあります。
WebディレクターとWeb製作者を両方経験している者として、今回はWebディレクターがどのように立ち回れば仕事が円滑に進むのかという事についてまとめてみました。

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有能なWebディレクターとはどのような人を指すのか

ディレクター(またはプロデューサー)はクライアントとのやりとりをして、現場を指揮して制作者に作業をさせるのが仕事です。ディレクターの腕次第で、仕事の量、質が変わると言っても過言ではありません。

案件すべてをコントロールするディレクターが現場の作業を円滑に進める為に、どのような事を意識すべきかをまとめました。

有能なWebディレクターほど、Web製作者に「考える事」をさせない

考える事
よく、必殺技「転送」を使う丸投げディレクターがいます。
そんなディレクターの元で仕事をすると、Web製作者は沢山の事を考えなければなりません。私は技術者や制作者は基本的に制作の事だけを考えるべきだと思っているので、丸投げディレクターに当たってしまったら、改善を要求するか関係を切り捨ててしまいましょう。

Web製作者は本来「作る事」が仕事であり、考える事は技術的な事だけだと私は思っています。「デザインを考える」「どのような技術を使用すべきかを考える」それは技術者の仕事だと思います。

しかし、「構成」や「誤字のチェック」「何をどのようにするべきなのか?」などなどはWeb製作者が考えるべき事ではないと私は思っています。そのすべてを丸投げをされるのであれば、ディレクターなど必要なくなってしまい、直接クライアントと作業をした方がよっぽど効率的だと思います。

もちろん、ディレクションを任せられ、そのディレクションの作業も含めての制作(仕事)というのはあります。今回はそのケースを除き、WebディレクターとWeb製作者が分かれている前提で話を進めます。

Webディレクターが作業を円滑に進める為に考えるべき事

仕事が円滑

作業内容を具体的にわかりやすく伝える事を意識しなければなりません。自分にとってわかりやすかったとしても、他人にとっては非常にわかりにくい事が多々あります。

相手に伝える時は、相手の認識能力や、相手のやりやすい形を考慮しながら進めるべきなんです。小学生や中学生でわかるようなレベルで相手に伝える事を意識すれば、お互いに「考える」という作業が減り、全体的な仕事はかなり円滑に進むでしょう。

そして、正しく伝える事も大事な一つです。正しい情報を伝えなければ、すべてやり直しという事も十分あり得ます。制作者へ間違いなく伝える事はディレクターにとって「義務」であると私は考えています。

Web製作者は文字をコピペするという事

Web製作者は「作る事」が仕事です。内容や文字のチェックはほとんどしません。

内容については、気が付いたベースで指摘してあげる事もあるかもしれませんが、「文字チェック」なんてWeb製作者にとって必要ない作業だと思っています。
基本的にWeb製作者は文字を「コピペ(コピー&ペースト)」します。文章の内容がちょっとおかしいなと思っても、プロの技術者はコピペしてスルーします。

なぜ、間違っていると思っているのにコピペするのか?

理由は明らかなのですが、クライアントによっては「わざと」というケースが多々あるんです。
昔、文章がおかしいなと思って勝手に修正をして怒られてしまった事がありました。

「これはわざとこのような表現を使っているので、勝手に直さないでください。」

このような事が実際にあるんです。だから、内容に関わらず文字の修正を勝手に行うのはやめましょう。

そもそもプロの制作者はいちいち勝手に修正したりはしません。基本的にコピペなので気が付かない事も沢山あると思います。
気が付いても自分で勝手に修正するのではなく、確認をした上で作業を進めます。

逆にディレクターの立場であれば、文章や文字を間違えないように制作者へ伝えなければならないんです。

Webディレクターが何をすべきかわかっていないケース(転送系ディレクター)

転送だけするディレクター
これが本当に困ったケースです。
まぁ、丸投げディレクターに多いのですが、クライアントのやりたい事をディレクターが全くわかっていないという事があります。

「全くわかっていない」というのは、もちろん技術的な事ではありません。
クライアントは技術の事はほとんどわからないし、ディレクターも技術の事をわかってなくても全然問題はないと思います。しかし、「クライアントのやりたい事」がわかっていないディレクターがたまにいます。

ディレクターが何をするのか把握していないのに、Web製作者が制作を進められるはずがありません。

 

理想の仕事の流れ

  • (1)クライアントからディレクターへ指示
  • (2)ディレクターが疑問点の洗い出し(技術的にわからない所は制作へ確認)
  • (3)ディレクターがクライアントへ疑問点を出す(この時、ディレクターがわからない事を制作へ確認)
  • (4)クライアントからディレクターへ再度指示
  • (5)ディレクターが制作へ指示
  • (6)制作が作業開始

 

ディレクターがクライアントの意見をわかっていない場合

  • (1)クライアントからディレクターへ指示
  • (2)ディレクターが制作へクライアントからのメールを転送
  • (3)制作がディレクターへ疑問点を出す
  • (4)ディレクターが制作の疑問点をクライアントへ転送
  • (5)クライアントが制作からの疑問点でわからない事をディレクターへ確認
  • (6)ディレクターがクライアントからの質問メールを制作へ転送
  • (7)制作がクライアントの質問を回答
  • (8)ディレクターがクライアントへ制作の回答メールを転送
  • (9)クライアントからディレクターへ再度指示
  • (10)ディレクターが制作へ指示
  • (11)制作が作業開始

見てもらってわかるように工数がかなり増えます。
これが1案件だけならともかく、複数案件あるとてんぱってしまいます。ダメなディレクターはただただ転送するだけなんです。
なんでこんな事になるのか?

それは間に入っているディレクターが仕事を放棄して、楽する事だけを考えているからです。このようなディレクターと仕事をしていると、いつか倒れてしまいます。

Webディレクターが現場のスケジュールを管理するという事

Webディレクターは制作へ指示する際、「いつまでに」という事を明確に伝える必要があります。
制作者は沢山の案件を抱えながら仕事をしているので、どれを優先させるべきなのかという部分でいつも悩んでいます。

制作者はこんなメールを貰えるとありがたい

Webディレクターが制作に案件を渡す際、以下の言い方がベストでしょう。
「○月○日何時までに○○をやって欲しいのですが、問題ございませんか?スケジュール的に厳しい場合は調整致しますのでご連絡ください。」

もっと崩した言い方の場合
「すいません!!!超緊急で明日の朝10時までに○○をやらなきゃいけないんですが、できます!!!???相談させてください!!!!」
こんな言い方でも全然大丈夫です(笑)

どんなに緊急であっても、終わらせなければならない日時が明確である事と、困っている事がわかりやすいですよね(笑)

こんなメールはすごく困る

ディレクターからメールを受けて困る内容を説明します。

「明日の夕方くらいまでに○○をやって欲しいんですが…」
夕方って何時!?16時?18時?…と突っ込みを入れたくなるケースです。時間はきちんと指定してもらいたいんです。

「明日の12時までに本番サーバーへアップしてもらえれば大丈夫です。」
これも、結構迷います。明日の12時にアップした方がいいのか?それとも今日中にアップしてしまっていいのか?
Web製作者は細かい案件が沢山ある事を嫌います。すぐにできるものはすぐに終わらせてしまいたいんですよね。案件のボリュームよりも、小さな案件が複数ある方が負担が大きいんです。

「1時間以内にできますか?」
このようなメールで来ているとかなりつらいです。1時間以内というのは超超超緊急案件です。制作者は集中力が命のような仕事なので、複雑なコーディングに入っていたりするとメールなんて気がつけなくなります。
ただ、電話は緊急案件である事が多いので電話はどんなに忙しくても基本的に出ます。※トイレに入っている場合は除く

私は超超超緊急案件は電話してください!とお願いしています。

Web製作者のスケジュールを確認する

スケジュールの確認
Web製作者のスケジュールを全く気にしないディレクターさんもたまにいます。

今日の23時必須でこの案件を終わらせてください…って…無理でしょ!他の案件もスケジュールに入ってるんだから!って事になります。
そんなオラオラな代理店やディレクターはこっちから願い下げだ!って感じで問題ないんじゃないでしょうか。

Webディレクターの立ち位置と仕事の効率化について まとめ

長々と書いてしまいましたが、仕事を放棄してしまっているようなWebディレクターさんとのお付き合いは本当に考えた方が良いと思います。

この業界には親身になって制作者と関係を作ってくれようとするディレクターと、本当に嫌な奴に分かれます。「嫌な奴」とは関わらず、「良い関係が作れるディレクター」だけと仕事をする事をおすすめします。

ずっと「嫌な奴」と付き合っていたら本当に倒れてしまいますよ。

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